ダライ・ラマってなんですか?
そもそもダライ・ラマって何ですか?
はい、すごくざっくりいきます。
ダライ・ラマは人の名前ではなくてすっごい人の化身です。
高僧「ラマ」の生まれ変わりです。
今のダライ・ラマ14世は高僧「ラマ」の14回目の生まれ変わりです。
前ダライ・ラマが崩御なされたときに、転身したダライ・ラマを探す調査隊が出ます。
「行って来て!」
と頼まれて行かされます。
前ダライ・ラマのご遺体の頭が東に向いていたから、東に行ったらある少年(ラモ、映画クンドゥンではハモ)がいました。前ダライ・ラマ13世の持ち物を見て、
「これ、僕のだよ!」
ザワッ...!!
となって、
4歳の時にダライ・ラマ14世として認定され、5歳で法王に即位しました。
そしたらある日中国が、
「ここ、俺らの国なんで、言うこと聞いてね?」
と言って来ました。
戦車やら兵隊やらが頻繁に来るようになりました。
抵抗したら何するかわかんないよ?
和平に向けてダライ・ラマ14世は頑張りました。
想像できますか?5歳で即位、20歳〜24歳くらいで一国のトップで頑張ってたわけですよ。
しかし、チベットの存続を優先するために、
24歳の時にチベットからインドへと亡命します。
現在、83歳、未だにチベットには帰れていません。
インドのダラムサラという街で平和活動をされています。
その活動が認められ1989年にノーベル平和賞を受賞しました。
私が20歳の頃からバックパッカーを始めた頃初めてダライ・ラマを知り、チベットを知り、会ったよ!という旅人、チベット行って来たよ!という旅人、ダラムサラ行ったよ!という旅人、そういった話が旅の先々で囁かれていたものでした。
そこからチベタンフリーダムという音楽の祭典や、チベット問題に興味を持つようになり書籍を通してその密教の深い世界観、チベット問題に対する造詣が深まりました。
書籍、映画紹介です。
1. 前回も紹介させていただいたダライ・ラマ14世の伝記的映画です。イチオシです。
2. 少し趣向は違いますが、これも密教転生もの。
ある日アメリカの白人の少年家族の元にまさか僧侶が!
「お宅の息子さん、候補です。」
当時のブッダの世界をキアヌ・リーブスが演じるという特殊な設定ですが、チベット密教の世界を理解する入り口には易しくておすすめです。
3. 死後の世界を描いたチベット密教の中でも「埋蔵書」と言われる「死者の書」を何と、ジブリがドキュメントとして作成しました!! 家宝ものです。
- アーティスト: 本多俊之
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2009/01/21
- メディア: DVD
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4. ダライ・ラマ14世の講話も収録された美しいチベット地方をドキュメントした名作です。
ドキュメンタリー映画「チベットの風~Wind from Tibet」 [DVD] ~チベット人の声、ダライ・ラマ14世の講話込み
- 出版社/メーカー: 「チベットの風」制作委員会 RAMA PRODUCTION
- 発売日: 2010/10/26
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5. やはりこれは外せません。
- 作者: ダライラマ,The Dalai Lama of Tibet,山際素男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/06/01
- メディア: 文庫
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6. 20代前半の時に買いました。病んでたんでしょうか 笑
好奇心が強かったのでしょうね。衝撃を受けた一冊でした。
- 作者: ダライラマ14世,ヤンチェンガロ,ロサンガンワン,平岡宏一
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2001/01
- メディア: 文庫
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7. とりあえずざっくりチベット密教を理解するのならこれ。
文庫ですし、会ってかっこいいですよ。
- 作者: ツルティム・ケサン,正木晃,Tsultrim Kelsang
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/05/08
- メディア: 文庫
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ダライ・ラマ14世来日講演 初日
写真 - チベットハウス http://www.tibethouse.jp/
ダライ・ラマ法王14世が来日されるということで横浜にやってまいりました。
そうです、ノーベル平和賞です。初めて見ます。
一生に一度は会いたいと思っていたら、来ました、日本。
初日はツォンカパの『縁起讃』(tendrel toepa)とカマラシーラの『修習次第』中編(gomrim barpa)についての法話とのことでしたが、『中論』龍樹と『般若心境』を中心に『空』の概念についてお話しされていました。
特にこの『空』のお話が大変面白かったですね。
量子力学まで幅広い観点からわかりやすい言葉で説明してくれました。
私は以前から密教の世界観が好きちょいちょい関連書を読んでいたのですが、『空』のお話をするときにはライターを取り出して、
「これはなんですか?」
「ライターです。」
「何でできていますか?」
「プラスチックです。」
「プラスチックは何でできていますか?」
「原子です」
「原子は何でできていますか?」
「えっと、素粒子です。」
「それではこれはなんですか?」
「えと、いやライター?素粒子?」
という言葉遊びをするのですが、ライターと呼ばれている素粒子の集合体を見ているのか、ライターを見ているのかわからなくなりますね 笑
そもそもその物体には実体がない…というのが『空』をお話する入り口になると思っています。
現れでしかない、という空虚を滅し、仮のもので実体はないを理解する。
難しいですよね 笑
要は全部仮の姿で、他のものに存在の依存を頼っていないということのようです。
つまり、
「全部つぶつぶやねん!!!」
ってことにしておいてください。
つぶつぶの集合している、それぞれが「トマト」とかだったりするわけです。
じゃあトマトってどういった力でつぶつぶが集合してるんですか?って話はまたにしましょう。
僧侶やチベット関係者が多く来られるのではと想像していましたがかなりたくさんの一般人の方が参加されていました。みんなのおじいちゃんという感じです。
明日は二日目、ツォンカパの『縁起讃』(tendrel toepa)と『聖観自在菩薩の灌頂』です。
『灌頂』とは
灌頂(かんじょう, 梵: abhiṣeka, abhiṣecana[1])とは、菩薩が仏になる時、その頭に諸仏が水を注ぎ、仏の位(くらい)に達したことを証明すること[1]。密教においては、頭頂に水を灌いで諸仏や曼荼羅と縁を結び、正しくは種々の戒律や資格を授けて正統な継承者とするための儀式のことをいう。本項では密教における潅頂について述べる。- Wikipedia
ということです。なんだかかっこいいですね。
ミーハー心がくすぐられます。
それでは関連書籍を紹介します。
1. 先ずは自伝です。必読です。
- 作者: ダライラマ,The Dalai Lama of Tibet,山際素男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/06/01
- メディア: 文庫
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2. 『空』を唱えた龍樹の著書です。ブッダと同じくらいか、次に偉い人です。
本棚にあるとかっこいいですね。
3.『空』の概念を非常にわかりやすく解説した本。
これはかなり良かったですよ。
4.某書店で働いていたときにサンガさんとは大変シンパシーを感じました。
文庫サイズで読みやすいですよ。
5.これは映画です。ダライ・ラマ14世がなぜ亡命することになったか。
幼少から成人くらいまでの青春期です。
「チベット問題」を理解するのに最適です。
[クンドゥン]とは「法王猊下」という意味です。
やたら面白いなと思ったらなんとマーティン・スコセッシ監督だったんですね!
(タクシー・ドライバー、カジノ、ギャング・オブ・ニューヨーク、ウルフ・オブ・ウォール・ストリート etc...)
6. 再びダライ・ラマ14世。自伝よりさらにとっつきやすいです。
7. 今日会場で流れていました。間違いなく買いでしょう。ダライ・ラマ14世の肉声による読経ですよ?癒し効果MAXでしょ。