ダライ・ラマ14世来日講演 初日
写真 - チベットハウス http://www.tibethouse.jp/
ダライ・ラマ法王14世が来日されるということで横浜にやってまいりました。
そうです、ノーベル平和賞です。初めて見ます。
一生に一度は会いたいと思っていたら、来ました、日本。
初日はツォンカパの『縁起讃』(tendrel toepa)とカマラシーラの『修習次第』中編(gomrim barpa)についての法話とのことでしたが、『中論』龍樹と『般若心境』を中心に『空』の概念についてお話しされていました。
特にこの『空』のお話が大変面白かったですね。
量子力学まで幅広い観点からわかりやすい言葉で説明してくれました。
私は以前から密教の世界観が好きちょいちょい関連書を読んでいたのですが、『空』のお話をするときにはライターを取り出して、
「これはなんですか?」
「ライターです。」
「何でできていますか?」
「プラスチックです。」
「プラスチックは何でできていますか?」
「原子です」
「原子は何でできていますか?」
「えっと、素粒子です。」
「それではこれはなんですか?」
「えと、いやライター?素粒子?」
という言葉遊びをするのですが、ライターと呼ばれている素粒子の集合体を見ているのか、ライターを見ているのかわからなくなりますね 笑
そもそもその物体には実体がない…というのが『空』をお話する入り口になると思っています。
現れでしかない、という空虚を滅し、仮のもので実体はないを理解する。
難しいですよね 笑
要は全部仮の姿で、他のものに存在の依存を頼っていないということのようです。
つまり、
「全部つぶつぶやねん!!!」
ってことにしておいてください。
つぶつぶの集合している、それぞれが「トマト」とかだったりするわけです。
じゃあトマトってどういった力でつぶつぶが集合してるんですか?って話はまたにしましょう。
僧侶やチベット関係者が多く来られるのではと想像していましたがかなりたくさんの一般人の方が参加されていました。みんなのおじいちゃんという感じです。
明日は二日目、ツォンカパの『縁起讃』(tendrel toepa)と『聖観自在菩薩の灌頂』です。
『灌頂』とは
灌頂(かんじょう, 梵: abhiṣeka, abhiṣecana[1])とは、菩薩が仏になる時、その頭に諸仏が水を注ぎ、仏の位(くらい)に達したことを証明すること[1]。密教においては、頭頂に水を灌いで諸仏や曼荼羅と縁を結び、正しくは種々の戒律や資格を授けて正統な継承者とするための儀式のことをいう。本項では密教における潅頂について述べる。- Wikipedia
ということです。なんだかかっこいいですね。
ミーハー心がくすぐられます。
それでは関連書籍を紹介します。
1. 先ずは自伝です。必読です。
- 作者: ダライラマ,The Dalai Lama of Tibet,山際素男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/06/01
- メディア: 文庫
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2. 『空』を唱えた龍樹の著書です。ブッダと同じくらいか、次に偉い人です。
本棚にあるとかっこいいですね。
3.『空』の概念を非常にわかりやすく解説した本。
これはかなり良かったですよ。
4.某書店で働いていたときにサンガさんとは大変シンパシーを感じました。
文庫サイズで読みやすいですよ。
5.これは映画です。ダライ・ラマ14世がなぜ亡命することになったか。
幼少から成人くらいまでの青春期です。
「チベット問題」を理解するのに最適です。
[クンドゥン]とは「法王猊下」という意味です。
やたら面白いなと思ったらなんとマーティン・スコセッシ監督だったんですね!
(タクシー・ドライバー、カジノ、ギャング・オブ・ニューヨーク、ウルフ・オブ・ウォール・ストリート etc...)
6. 再びダライ・ラマ14世。自伝よりさらにとっつきやすいです。
7. 今日会場で流れていました。間違いなく買いでしょう。ダライ・ラマ14世の肉声による読経ですよ?癒し効果MAXでしょ。